私が愛した男と出会うまで⑨
「帰り、駐輪場で待ってる」
部活が終わってから駐輪場に向かった
J君がいた
J君も部活終わって少し待っていてくれたようだった
駐輪場で話すには人が多かった
流れで一緒に帰ることに
しばらく会話をした後
「やっぱり好きなんだ。付き合ってくれない?」
2度目の告白をされた
私が愛した男と出会うまで⑧
隠れている隙間から廊下をJ君が通るのが見えた
男友達と私を探している様子
恥ずかしかった
もう諦めて欲しかった
そんな日々がしばらく続いた
「好きじゃなくても付き合ってみれば?
いい人だと思うよ」と友達に言われた
それは相手に失礼じゃないかと思った
でも、次第にお試しでいいなら…と思うように
そんな時、J君に呼び出された
私が愛した男と出会うまで⑦
「わかった」
J君は言った
少しの沈黙の後、たわいもない話をした
告白なんてなかったかのように
そのまま学校に着き、それぞれの教室へ
しばらくJ君とは関わることはないだろうと思った
しかし、その後もJ君は話しかけてきた
昼休みは毎日私のクラスに来る
私は、気まずさと申し訳なさで避けた
女友達と広場の荷物の影に逃げるようになった
私が愛した男と出会うまで⑥
朝が来た
今日もJ君と一緒に登校する日
玄関を出ると近くにJ君がいた
たわいもない話をして学校へ向かう
急な坂道、自転車を降りて歩いて登る
「俺、◯◯のこと好きなんだけど付き合ってくれない?」
やっぱりかと思いながらも、少しの嬉しさはあった
でも、好きじゃないし付き合う気はない
「ごめん、好きじゃないから付き合えない」
思ったままを伝えた、残りの道のり地獄だなと思いながら
私が愛した男と出会うまで⑤
次の日も一緒に登校することになった
告白されそうな予感がした
告白されるのは好きじゃない
振った後、気まずくなるから
でも好きじゃない人とは付き合えない
明日は朝から振らことになるだろう
気まずくならないといいなと願った
私が愛した男と出会うまで④
家の前で待っていてくれたのに
わざわざ断る理由もなく一緒に登校することになった
好きではない人との登校は楽だった
緊張せずに会話もできた
友達に一緒に登校したところを見られた
付き合ってるわけでもないし、好きでもないJくん
見られても恥ずかしくなかった
私にとっては友達と登校してるだけ
私が愛した男と出会うまで③
中学2年生
自転車通学だった私
家を出ると同じ自転車通学で同級生のJくん
「一緒に行こう」
と誘われた
私のことを好きだとは噂で聞いていた
でも私は好きではない